明るさを表すEV(Exposure Value)数値のおはなし

L-308S 0.すべて
SEKONIC FLASHMATE L-308S

みなさんこんばんは。

明るさを表すEV(Exposure Value)のおはなしをしたいだらだらくまです。

撮影をするうえで「ISO感度」「絞り(F値)」「シャッター速度」を設定する露出にもつながるおはなしになります。

これらの設定の基本には今回のおはなしのEVが大きく関わってきます。

Mモードで撮影するときはもちろんですが、そのほかのP,A(Av),S(Tv)で撮影するときにも初期設定で役に立つ数値です。

それぞれのEVと設定やレンズについてのご紹介をしてみたいと思います。

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EVの基本

明るさを表すEVには基準となることがあります。

それはEV0という明るさです。

◯ ISO100
◯ F1.0
◯ 1秒

このとき適正露出になる明るさです。

これはほぼ夜の明るさになります。とても暗いですね。

F1.0のレンズはあまりありませんので、F1.4のレンズとしてみるとISO100 F1.4 2秒という露出になります。すごく暗いときの設定であることがわかりますね。

これをもとに明るさがそのEVの2倍になると1ずつ増えて、1/2になると1ずつ減ります。

カメラの設定で露出を決めるときにも役に立ちますね。

だらだらくま
だらだらくま

すごく暗い状態がEV0で基準になるんだね

ぺん先生
ぺん先生

覚えるのは通常の明るさのEV14くらいの方がわかりやすいね

SEKONIC FLASHMATE L-308S
光を測る露出計です
ボタンを押すとEVを測れたりISO感度、シャッター速度を設定してF値を表示してくれます

L-308S

SEKONIC FLASHMATE L-308S

それぞれのEV

とても明るい快晴から夜までEVの値があります。

下の表に表してみました。

明るさの状況は分かりづらいところもありますので、参考程度にしてください。

EV明るさの状況F5.6時のISO感度(推奨)おすすめのF値
EV16晴れのゲレンデ、ビーチ100F8
EV15快晴100F8
EV14晴れ100F8
EV13薄晴れ200F5.6
EV12曇り200F5.6
EV11400F5.6
EV10陳列棚800F4
EV9明るい部屋800F4
EV8エレベーター1600F4
EV7体育館1600F2.8
EV6廊下3200F2.8
EV5休憩室3200F2.8
EV4暗い室内6400F2より明るいレンズ
EV3観客席6400F2より明るいレンズ
EV2映画館12800F2より明るいレンズ
EV1日没後12800F2より明るいレンズ
EV0薄あかりF値が小さいレンズに移行F2より明るいレンズ
EV-1深夜屋内F値が小さいレンズに移行F2より明るいレンズ
EV-2月夜F値が小さいレンズに移行F2より明るいレンズ
EV-3朧月夜、星空F値が小さいレンズに移行F2より明るいレンズ

AFの性能でEV-3のような表記を見かけますが、ここの表でいう朧月夜、星空の明るさでAFができるという意味です。

また、ここではカメラのキットレンズで設定されている絞りF5.6、F値が小さくても絞った方が写りが良くなるF5.6に焦点を当てて使用するISO感度を書いてみました。

シャッター速度の確保など他の要素もありますが、1/60秒より遅くならないように書いています。

ある程度の暗さまではF5.6でもISO感度を高く設定すればシャッター速度を確保することができて撮影可能です。
しかし、シャッター速度が遅くなると手振れや被写体ぶれが出てきて満足に撮影できません。

そのときは次のような対応が必要になります。

◯ 手ぶれ補正を活用する
◯ 明るいレンズを使用する
◯ 三脚など固定具を使用する
◯ フラッシュを使用する

暗い時に対応できる補助はありますが、明るい時と同じように確実に撮影できる訳ではありません。

だらだらくま
だらだらくま

屋外の明るさから室内の明るさくらいまでは覚えておいてもいいかもね

ぺん先生
ぺん先生

夜はISO感度をすごく高くしないといけないね

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EVによるレンズ選択

EVいわゆる明るさによるレンズの選択が必要になります。

特にEV10よりも小さい値のときはISO感度を大きく上げる必要があり、ノイズが気になってきます。
さらにはISO感度を上限まであげても適正な明るさで撮影できないこともあります。

そこでなるべく光を多く取り込めるF値が小さいレンズが必要になってきます。

単焦点レンズならF1.4など、ズームレンズならF2.8などの明るいレンズが必要です。

同じ明るさで撮影する場合F5.6と比べるとF2.8なら2EV(2段)明るくなりますので、その分ISO感度を下げることができます。またはISO感度はそのままでもシャッター速度を速くすることができます。

明るいレンズというのはそれだけ利点があるレンズです。

しかし、明るいレンズというのはそれだけ値段が高いです。目移りしすぎないようにしたいですね。

だらだらくま
だらだらくま

暗いところでの撮影にはF値が小さいレンズが欲しくなるね

ぺん先生
ぺん先生

買いたい目標のレンズを考えておくといいかも

暗い場所での撮影

暗い場所での撮影でもEVの値はとても参考になります。

撮影するときに暗いということは多くの問題点があります。

昼間とは同じようには撮影できません。

昼間の明るさがEV14だったとき暗い場所がEV1ならEV14(14段)もの差になります。

単純にISO感度だけでみたら、EV14の時にISO100なら、EV1ではISO819200にする必要があります。
ここまで高いISO感度を設定できるカメラはほとんどありませんね。

こんな時こそ「F値が小さい明るいレンズ」「シャッター速度を遅くすること」が必要になります。

どちらも機材の導入の他にも撮影対象など制約がありますが、三脚を使うなど暗い場所での撮影をできる限り可能にする方法はあります。

暗い場所での高速移動の被写体をフラッシュ無しで撮影などどうしても無理なこともありますが、それも含めて暗所撮影の楽しさだと思っています。

だらだらくま
だらだらくま

明るいレンズにも限度があるよね

ぺん先生
ぺん先生

最近では8段分くらいの手ぶれ補正もあるから手持ち撮影で暗いところも撮影できるかも

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夜景撮影は簡単

極端なタイトルにしてしまいました。

実は夜景撮影には落とし穴があります。

カメラを固定して低いISO感度で撮影をすると驚くほどきれいな
写真を撮影できます。

画質は落ちますが、ISO感度を高めて撮影しても同様のきれいな
写真は撮影できるでしょう。

ここで落とし穴に気づかないことがあります。

それは昼間の写真をおろそかにしてしまうことです。

夜景専門などと簡単にきれいな写真を撮影できることに逃げてしまうのです。

実は夜景は光が均一であることが多いため、簡単な被写体なのです。

もっといろいろな写真を撮影してやっと写真の入り口くらいかもしれません。

だらだらくま
だらだらくま

写真は奥が深いよ

ぺん先生
ぺん先生

何年も撮影してみてわかってくることもあるよね

まとめ

むずかしいのは撮影よりも明るさをみることかもしれません。

写る範囲内でも明るさが大きく違うこともあり、撮影してみると一部分だけあっ黒や真っ白といったこともあるのです。

それに対して撮影の対応ができることこそ上手な第一歩だと思います。

撮影の表現は撮影者と見る側の感性の一致だと思いますが、見る側が撮影者の意図をわかるならほぼ一致しているということです。

明るさを知ると失敗写真はすごく少なくなるはずです。

全部ではなくても大丈夫ですので、明るさの値と状況を知ってみていただければ幸いです。

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