みなさんこんばんは。
光をキラキラさせる光条撮影のおはなしをしたいだらだらくまです。
今回は強い光を花弁のように撮影するおはなしです。
写真撮影では目で見た見え方とは違った撮影をすることができます。
そのうちのひとつが今回おはなしする光条(こうじょう)の撮影です。
この光条撮影はいろいろな条件が重なり特に夜間は通常の撮影とは見違える写真になります。
撮影の仕方から条件までおはなしをしてみたいと思います。
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光条について
光条とは光が光源から放射状に広がる状態です。
単純に光条としておはなしするととてもきれいな光です。
光条は撮影するには特殊な方法と条件があります。
似ているものにフィルターにすじが入ったクロスフィルターを装着しての撮影がありますが、今回のおはなしの撮影は違います。
実際に目で見た時にはこんな感じには見えません。
写真や映像で特殊に見える表現になります。
光条ってきらきらしてきれいだね
方法を知っていると撮影できるね
FUJIFILM X-T1 と ASAHI OPT Super Multi Coated Takumar 28mm F3.5 で撮影
ISO200 F8 25秒
三脚を使用してローアングルでの撮影です
レンズの絞り羽根は5枚のため10本の光条です
光条の条件
光条を撮影時に出すためには条件があります。
どこでも撮影できるものではありません。
その条件を書いてみます。
○ F8以上に絞っている時
○ 露出は明るすぎないこと
○ 強い点光源
光条は強い光が必要です。
しかも逆光です。
ただそれだけでは光条にはなりません。
必要なものは点光源です。
点光源は次の項目でおはなししてみます。
○ F8以上に絞っている時
点光源があるうえでさらにF8以上に絞る必要があります。
理屈は回析という現象を利用したものです。
絞りを大きくすることで絞り羽根を通った光が後ろに回りこむことで光条になります。
F8以上で光条撮影ができると思って大丈夫です。
○ 露出は明るすぎないこと
光条の光を目立たせたいですが、露出が明るいと光条の光が溶けてしまいます。
通常か少し暗めの露出の方が光条ははっきりと写ります。
絞る意味がひとつわかったよ
光条の場合は絞りすぎでもいいくらいだよ
FUJIFILM X-T1 と ASAHI OPT Super Multi Coated Takumar 28mm F3.5 で撮影
ISO200 F11 30秒
街灯の点光源を光条撮影
手前の雰囲気を入れるため植物にフラッシュ
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点光源の作り方
点光源を探すとむずかしいことがわかります。
夜なら街灯の光や車のライトで光条撮影ができます。
それでは昼間はどうでしょう。
くもりの日はほぼチャンスはありませんが、晴れの日は光条撮影ができます。
逆光にして太陽を建物などで少し隠すことですごい点光源を得ることができます。
または木の葉の間から差し込む逆光は強い点光源です。
上手に撮影することできれいな光条の撮影ができます。
昼間は何かで太陽光を制御するといいね
夜は明るい街灯があると光条になりやすいよ
CANON EOS 6D と オールドレンズで撮影
ISO200 F11 1/40秒
レンズ名称失念してしまいました
葉の隙間からの太陽光を光条撮影
光の本数
光の本数もレンズによって変わります。
レンズというよりは絞り羽根の枚数によって違います。
○ 偶数枚
光条の本数は絞り羽根の枚数と同じです。
これは対角も絞り羽根のため向かい合って光条が重なり同じ数になります。
○ 奇数枚
奇数枚の場合は光条の本数は絞り羽根の枚数の2倍です。
絞り羽根が9枚の場合は18本の光条になります。
レンズ枚数が8枚のレンズではみやすい光条になります。
最近のレンズに多い円形絞りの場合は派手な光条にはなりづらいです。
偶数ならそのままの数だね
奇数はその2倍の本数になるよ
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適したレンズ
絞り羽根の枚数で光条の本数が変わることは前のおはなしでしたが、おすすめは6本から10本くらいです。
そのため絞り羽根5枚のレンズ、8枚のレンズ、10枚のレンズになります。
少し応用知識が必要ですが、オールドレンズでは絞り羽根が6枚といったレンズもあります。
この場合は6本の光条で見やすい光になります。
メーカーやレンズにより絞り羽根の枚数は異なりますので、旧型のレンズまで視野に入れて欲しい絞り羽根枚数のレンズを探してみるといいですね。
CANONなら8枚羽根のレンズがあるよ
アダプタを使用してオールドレンズの6枚羽根もいいね
最近のレンズでは撮影しづらい
最近のレンズはぼけの形状などを考えて、円形絞りという構造になっています。
絞っていっても円形を保つような絞り羽根になっています。
光条の撮影は可能ですが、円形絞りではないレンズの光条よりは落ち着いた光条になります。
円形かどうかはレンズの仕様でみられるね
光条のために少し古めのレンズを安く買ってみよう
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光条撮影の利点
光条撮影をすることで付加的な利点があります。
大きく絞ることで明暗差が少ない写真になります。
これは絞りが少ない時はななめからの光もセンサーに届いてしまい、明るい所は明るく、暗いところは暗く写ることで明暗差が強くなります。
明暗差を少なくできるのは、絞ることで直線的な光だけがセンサーに届くため、明るい部分の明るさがおさえられ、暗い場所との差が少なくなるからです。
これは大きな利点です。
ぼけを重視して小さいF値で撮影することもありますが、F8などに絞って撮影することで光の均一化を表現できるようになります。
光条撮影を応用するときれいに撮影できることがわかるね
他の撮影でも使える方法だね
CANON EOS 6D と SIGMA 50mm F2.8 EX DG MACRO で撮影
ISO100 F29 1/50秒
こちらは雲の隙間の太陽です
マクロレンズのためF29まで絞ることができます
大きめの光でも光条にすることができました
まとめ
良い写真を撮影するには他の写真とは違った表現が必要です。
付属品を使うことなくできることに光条の表現があります。
強い点光源の光がある時に限られますが、とても良い表現になります。
そして光条の撮影をする時は風景であることが多いと思います。
動きものでなければ、三脚を使用してスローシャッターでの撮影が可能です。
手ぶれの心配がないため低いISO感度で撮影できるようになり、絞ることで画質もよくなるため想像以上に良い写真になります。
絞りやシャッター速度を調整できるカメラが必要ですが、ぜひ撮影してみてください。
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