みなさんこんばんは。
CarlZeiss(カールツァイス)のレトロフォーカスのレンズが大好きなだらだらくまです。
マニュアルフォーカスの単焦点レンズをラインナップするCarlZeissの「Distagon T* 2/35」というレンズのご紹介です。とてもとてもいいレンズですがオートフォーカスの機能はなくマニュアルフォーカスでピントを合わせるために初心者にはむずかしいレンズといえます。
今回ご紹介するのはクラシックシリーズのDistagon T* 2/35です。新しいシリーズMilvusでも35mm F2のレンズがありますので注意です。
一眼レフが普及してきました。
追加のレンズを購入することもあると思います。
でも単焦点レンズでかつ純正レンズよりも高価なマニュアルフォーカスのレンズとなれば所有者はとても少ない気がします。
今回のご説明でマニュアルフォーカスでも手に入れたくなってしまうDistagon T* 2/35 の良さがわかってもらえるとうれしいです。
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レンズの詳細
メーカーはカールツァイスとよみます。
ドイツのカメラの初期からあるメーカーです。
カールツァイスのメーカー名ですが実際にレンズを造っているのは日本の長野県にあるCOSINAという老舗のメーカーです。
COSINAが製造したものにカールツァイスが審査をして許可がおりる方式です。
ご紹介のレンズはDistagon T* 2/35 といいます。
少し表示がわかりづらいですね。
35mmの単焦点レンズでF2のマニュアルフォーカスのレンズです。
途中にある記号T*という記号はレンズのコーティングの名前です。
ティースターといってカールツァイスの秘蔵のコーティングです。
35mmという広角レンズのため後玉がミラーに干渉しない方式でレトロフォーカスを採用しています。
カールツァイスではレトロフォーカスを採用した最近のレンズをDistagonといいます。
マニュアルフォーカスはむずかしいよ
AFレンズよりも値段が高いからすごいと思うよ
CarlZeiss Distagon T* 2/35 ZE
レンズ正面からロゴ
金属に彫ってあり白く塗装されています
レトロフォーカスの特徴
レンズの先端には凹レンズが使われています。
凹レンズというと両面凹レンズを想像しますがそれだけではありません。
レンズの前面よりも後ろの曲線が急な場合は凹メニスカスレンズといって凹レンズです。
そのため広角レンズは意外と大きく長いレンズになります。
レンズ枚数は少ないほうがいいとされてきましたが、多くなっても画像劣せずに収差を補正できるためレトロフォーカスに移行しているレンズも多いです。
レトロフォーカスは多くのレンズを使用するんだね
レンズが多いから収差の補正もよくできるんだね
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マニュアルフォーカス
マニュアルフォーカスでの撮影はむずかしいイメージです。
確かにファインダーだけでピントが正確に合った場所を判断するのはむずかしいですね。
そんな時にフォーカスエイドというピントリングをまわして、ピントが合った時に光ったり音がなる機能があります。
35mmなどの広角レンズで遠景の場合はこの機能にたよって撮影することになります。
またはライブビューで拡大して正確にピントを合わせる方式です。
テンポよく撮影するにはフォーカスエイドの活用になりますね。
最短撮影距離が0.3mですので大きく写すことができます。
ファインダーからも大きく見えるためしっかりピントを合わせられます。
AFじゃないから使ったとき心配だよ
MFでいい写真が撮れるとすごくうれしいよ
最短撮影距離から無限遠∞まで回転角は100度くらいです。
ピントリングは指にかかりやすく操作しやすいです。
写真の特徴
同じカールツァイスのPlanarがふんわりした写真とするならDistagonは色濃くくっきり写るレンズです。
Panarに比べてレンズの枚数が多いです。補正がしっかりできることで写真にあらわれます。レンズの特徴のひとつですが逆にPlanarのようなとろけるような雰囲気の写真は苦手です。
本来フォーカスを後退させるためにレトロフォーカスを採用しているのですが、最近では標準レンズでもレトロフォーカスを採用しています。的確に収差も補正できて今までとは違った新しい標準レンズになっていきそうです。
Distagonの特徴で樽型の収差があります。
収差は気にならないくらいのいい写真が撮れるため気にしなくても大丈夫です。
色濃い写真になるね
最短撮影距離でぼかした時はきれいな背景になるよ
CANON EOS 6D と CarlZeiss Distagon T* 2/35 ZE で撮影
ISO100 F2 1/125秒
アラビアンコーストのカスバ・フードコート
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近よって撮影
今回ご紹介のDistagon T* 2/35は35mmの焦点距離で0.3m(30cm)まで近よって撮影することができます。センサーからの距離になりますのでレンズ先端からは0.2m(20cm)くらいになりそうです。
ここはズームレンズに比べると写りが良く大きく撮影できることで大きな利点となります。
最短撮影距離まで近よって撮影したい時はマニュアルフォーカスのフォーカスリングの抵抗感が微妙な位置の調整に適しています。
とてもよい写真が撮れると思っています。
Planarとは表現が違うよね
35mmはオールマイティなレンズだね
CANON EOS 6D と CarlZeiss Distagon T* 2/35 ZE で撮影
ISO100 F2 1/400秒
マーメイドラグーンの水飲み場です
F2で近よって撮影できるためぼけもきれいです
フローティング機構
カールツァイスでは「浮遊要素デザイン」といいます。
単焦点レンズでその焦点距離で最高の写りを実現していますが、撮影距離すべてでレンズの構成は万能ではありません。
ピントの位置が近接時には悪くなる傾向があります。
それをレンズの一部を適切な写りになるように移動させる機構です。
AFも手ぶれ補正もない高価なレンズですが、写りのためにフローティング機構があることは凄いレンズです。
いい写りのためにがんばってくれているんだね
フローティング機構はすごくいいレンズについていることが多いよ
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まとめ
35mmのレンズが欲しいと思った時にカールツァイスのレンズを選ぶ人がどれくらいいるでしょう。
35mmの焦点距離で比べた時に不利になることが多いため安易に選択することは少なそうです。
純正レンズの35mmF2のレンズではAFがあって速いピント合わせが可能です。
そして手ぶれ補正もついています。
高性能で価格もカールツァイスのCarlZeiss Distagon T* 2/35 ZEよりも安く手に入ります。
でもCarlZeiss Distagon T* 2/35 ZEで撮影した時に撮れた写真を見ると操作や価格が不利なのにこのレンズがいいと思えるのです。
手ぶれ補正はなくても十分対応できますし、MFでのピント合わせも慣れると苦労せずにできるようになります。
少しでも写りがいいDistagonのレンズが気になっていたらMFや手ぶれ補正がないことは気にしなくても大丈夫と思ってください。
そんなことは必要ないことがわかります。それ以上に今までに撮れたことがないすばらしい写真が撮れます。
ぜひDistagon T* 2/35の楽しさと写真を楽しんでみましょう。
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