みなさんこんばんは。
マニュアル露出の撮影モード「Mモード」(ISO感度マニュアル)のおはなしをしたいだらだらくまです。
カメラの操作をする本来のマニュアル動作になります。
ISO感度、F値、シャッター速度の関係はずっと変わっていません。そのためどんなカメラでもMモードのマニュアル露出で撮影できてしまうのです。
P,A(Av),S(Tv)モードと比べるととてもむずかしい上位モードになると思います。
しかしMモードに移行するのは興味本意ということではなく、P,A(Av),S(Tv)モードで思った通りに撮影できなかった時に使うようになるはずです。
するとISO感度、F値、シャッター速度の基本を知った状態からの移行になるため、意外と簡単に使用できると思います。
Mモードを使うにあたってのアドバイスをしていきたいと思います。
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マニュアル露出
最初に「Mモード」と「マニュアル露出」の違いをおはなしします。
「Mモード」は「マニュアル露出」といっしょではありません。
これはMモードにしていてもオートにできる部分があるからです。最近ではISO感度のオートモードがあります。
ISO感度をオートにするとF値とシャッター速度はマニュアルでもISO感度はカメラが決めた露出の中で自由に変わってしまいます。これでは「F値+シャッター速度優先 自動露出」になってしまいますね。
有名なところではPENTAXのカメラではTAvというモードがこれにあたります。
ISO感度、F値、シャッター速度すべてを自分で設定するとき初めてマニュアル露出となります。
Mモードといってもオートになっちゃうね
ISO感度にオートがあるからね
昔はISOオートはなかったよ
CANON EOS 1D MarkⅢ のMモード
この頃はISOオートがありませんでした
EOS 1Dはダイヤルではなくボタンを押してMモードにします
液晶画面は青いバックライトです
露出を決める方法
露出の合わせ方が上手にできるまでは多少苦労すると思います。
ここで大まかに決めておきます。
これだけでは適正な露出とは言い切れないのですが初期の合わせ方では十分です。カメラの露出バーはみなさん参考にしていると思います。上級者でもある程度のあたりをつけて最終的にはこのような方法になっていると思います。
必要な設定から見ていけばいいんだね
順番に決めて最後にバランスだね
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露出決めの実践
カメラとレンズを含めた例を出してみます。
APS-CセンサーのEOS 80DでEF50mm F1.8 STM
シチュエーション:花をなるべく大きく撮影
花を撮影する時は背景をぼかしたいのでF値を小さくします。
でもF1.8ではすぐ後ろもぼけてしまうため、もう少しぼけをおさえたいことと花の解像度を上げたいためF2.8にしてみます。
でも屋内や日陰になってしまう場合はISO400くらいにしてみてもいいでしょう。
遅くても1/80秒以上は確保したいですね。そして今回はなるべく大きく撮るために被写体との距離が近くなります。これもぶれにつながりますのでできればシャッター速度は1/500秒くらい確保したいです。屋外で明るいならISO100 F2.8 1/1000秒くらいで撮影できると思います。
もうひとつ重要なことがあります。撮影してみた写真の明るさです。暗かったら明るくする必要があります。P,A(Av),S(Tv)モードのように露出ダイヤルはありませんのでシャッター速度を変更して写真の明るさを調整します。
一通りマニュアル露出の設定の仕方になります。
考えながらがんばってみるよ
慣れてくればすぐに対応できるよ
大丈夫だよ
CANON EOS 1D MarkⅣ と CarlZeiss Planar T* 1.4/85 ZE で撮影
ディズニーシー メディテレーニアンハーバー ザンビーニの坂から
上級機が有利
カメラも上級機になるとダイヤルが2つになります。
F値とシャッター速度をそれぞれのダイヤルで設定できるのは大きな利点です。
EOS KISSなどの入門機は軽くてコンパクトでとてもいいのですが、ダイヤルがひとつしかありません。
そのかわりボタンを押しながら同じダイヤルを回すことでF値もシャッター速度も調整が可能です。
入門機でマニュアル露出のMモードで撮影できるようになった時には新しいカメラを考えてみてもいいかもしれません。
もしかしたら機能が少ない入門機で良い写真が撮れてしまい上級機が必要ないことも考えられます。
これこそ本当に上手な人ですね。
上級機はいろいろ機能があっていいな
何ができるかをよく調べてからだね
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フィルムとは違うデジタルのマニュアル露出
フィルムのマニュアル露出とデジタルのマニュアル露出はどちらが簡単でしょうか?
結論からですが、フィルムのマニュアル露出の方が簡単です。
実はフィルムのマニュアル露出は結構いい加減で明るめに撮影しておけばフィルム現像で調整できたのです。
デジタルではすぐに画像ができて確認できる利点はありますがきちんと撮影しないと失敗になってしまいます。
上級機になるとRAW現像ができるためフィルムと同じように調整できますが間違いのない写真を撮りたいですね。
デジタルでは一度撮影してからもう1度撮りなおすくらいでちょうどいいかもしれません。
デジタルカメラは撮りなおしができるよね
それがデジタルカメラのいいところだよ
やっぱりむずかしいマニュアル露出
マニュアル露出は慣れてくると思います。
でも考えながら操作する時間や露出が決まっても構図やピント合わせなどやるべきことが多くなります。
P,A(Av),S(Tv)モードや簡単撮影モードではカメラにおまかせな部分があったのですがそうもいきません。
せっかくマニュアル露出のMモードを使用してみて上手にできないストレスやP,A(Av),S(Tv)モードの方が楽なこともあって戻ってしまうとマニュアル露出には手を出さなくなってしまいます。
ゆっくりでいいのでぜひ続けていきたいですね。
どんなふうに練習しようかな
最初は日中の風景や静止物の撮影がいいかも
CANON EOS 1D X と EF300mm F2.8 L IS USM + EF1.4x
ディズニーシー ハロウィンのショー フェスティバル・オブ・ミスティーク
焦点距離を1.4倍すにるエクステンダーを使用して撮影 F値が1EV下がります
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まとめ
わたしの経験上になりますがP,A(Av),S(Tv)モードを使うよりもマニュアル露出のMモードの方が結果的に的確に撮影できます。
P,A(Av),S(Tv)モードに共通するのは自動露出です。
P,A(Av),S(Tv)モードでカメラが合わせる露出が自分にとって適切ではなく補正を入れることと毎回自動露出が同じではないことで惑わされてしまうのです。
まずは適正な明るさで撮影できるようになるとさらにステップアップできます。カメラの設定や写真に正解はないためいろいろな設定値の写真を撮影してみても楽しいです。
学んでいる時にしかできない設定値や写真もあるはずですのでマニュアル露出のMモードがんばって使ってみましょう。
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