みなさんこんばんは。
撮影モード「A(Av)モード」のおはなしをしたいだらだらくまです。
一眼レフやミラーレス一眼にある撮影の応用モードP,A(Av),S(Tv),Mの中からA(Av)のおはなしをしていきたいと思います。
簡単に撮影できるのは緑色のフルオートだったりスポーツなどの簡単撮影モードなのですがカメラにおまかせのモードです。
実際はカメラでの撮影にはISO感度・F値・シャッター速度の3要素を操作して撮影していくのですが、こちらの応用モードを使用するためには3要素の勉強が必要になります。
それではご説明していきたいと思います。
スポンサーリンク
A(Av)の基本
Aモードの”A”というのは「Aperture」の頭文字です。「Aperture」は絞りのことをいいます。カメラのメーカーにより使う文字が少し違うのですがCANONやPENTAXで使う「Av」はAperture Valueの頭文字です。Valueは値ですのでAvのほうが親切な表記です。
ISO感度を固定の場合はF値を自分で決めて残ったシャッター速度をカメラが決めてくれます。
これを言葉で説明すると「F値を指定するとカメラが決めた(調整可能)露出に対してシャッター速度を決めてくれるモード」になります。
ISO感度が固定なら自動で動く数値はシャッター速度だけになります。
正確には「絞り優先自動露出モード」だね
F値の感覚をつかむには最適のモードだよ
CANON EOS KISS X7
モード選択のダイヤルでAvモード選択
EOS KISS シリーズはダイヤルがひとつのため
露出補正ボタンを押しながらダイヤルを回すことで露出補正
Aモードの動きと露出
ISO100 F5.6 に設定したとき
② 日中屋外 露出+1EV 1/125秒
③ 日中軒下 1/60秒
④ 夕方屋外 1/15秒
この上の表のようにシャッター速度が変化します。
変化するのは周囲の明るさが変わったときと露出調整をしたときです。
①は標準的な露出のシャッター速度になります。
②は少し明るく表現したいと思い露出調整を+1したときです。1EV上げているためシャッター速度は①の半分の長さになっています。
③は屋根の下などで少し暗い時です。ここまでシャッター速度が落ちた時はISO感度を200にして1/125秒を確保しても良いと思います。
④は夕方という状況から1/15秒になっています。ここは夕方という状況からISO感度を800まで上げてもいいと思います。もしF値を小さくできるレンズならF値も小さくしてISO400という設定も良いですね。
シャッター速度だけオートなんだね
カメラが決めた露出に対して自分で露出の調整もできるよ
スポンサーリンク
Aモードの上手な活用
Aモードは絞り優先のモードです。
絞りを決めることでぼけの表現やそのレンズの解像力を最大限に使うことができます。
後ぼけを出したいならF値を小さめに設定します。
室内や暗い場合はISO感度を上げる必要がありますが、シャッター半押しをして露出が決まったらファインダー内のシャッター速度を見てからISO感度を決めてもいいですね。
シャッター速度はカメラが決めてくれますので撮影してみます。
もし撮影した画像を見て明るさを変更したいなら露出を変えてみます。そしてもう1度撮影します。
黒や白の物の撮影は露出変更が必要になると思います。
慣れていくと先に変更してからテスト撮影ができますのであとは撮影していくことになります。
CANON EOS 6D と EF24-105mm F4 L IS USM で撮影
ISO400 F4 1/80秒 105mm 露出-1/3EV
ディズニーランド スイスファミリーツリーハウス
F値が小さい明るいレンズのほうが勉強になるかも
F値を決めたあとシャッター半押しでシャッター速度もチェックしよう
CANON EOS KISS X7
Avモード時の画面
露出を+1EVしています
設定からの露出オーバーに注意
Aモードは万能ではありません。
決定的なことでは露出オーバーがあります。
露出オーバーをしてしまうと写真は明るくなってしまいます。
それはどんな状況でしょうか。
日中にISO800 F1.4 で撮影しようとしたらどうでしょう。
シャッター速度はカメラの限界である1/4000秒や1/8000秒よりもさらに速い速度が必要になります。
するとカメラが設定できる限界のシャッター速度より速くはできませんのでISO800 F1.4 1/4000秒(1/8000秒)で撮影されてすごく明るい写真ができあがります。これでは失敗ですね。
これに注意してISO感度やF値を設定する必要があります。
わたしが使用しているCANONのカメラでは「セーフティシフト」という機能があります。ISO感度に設定しておくと露出オーバーの時にISO感度を固定で設定していてもその時だけ適正な値に変更してくれます。
CANON EOS 6D と SIGMA APO100-300mm F4 EX HSM で撮影
ISO100 F5.6 1/400秒 150mm 露出補正なし
ディズニーランド パレード ハピネスイズヒア ねぼすけ(スリーピー)
※セーフティシフトは2019/10の時点では一眼レフのEOS KISSシリーズには搭載されていません。EOS 90Dなど中級機以上の機能になります。
このような予備機能を設定しておくことも大切ですね。
場所により明るさが違う時は少しISO感度を上げておくといいね
そうだね!シャッター速度が遅くなりすぎないようにね
セーフティシフトの設定画面
ISO感度項目は途中から追加されました
ISO感度にしておくと別のモードでも対応してくれます
スポンサーリンク
まとめ
もしF値の重要性を知っているならPモードは使わずに最初からAモードでもいいと思います。絞りは写真の表現ではとても重要なことですので最後までこのモードを使用する人もいます。
しかし、あくまでもカメラが決める露出があってシャッター速度はオートで決まります。思っていたよりも暗くなってしまったりします。そんな場合にはMモードに移行していくことになります。
Mモードへの前段階ともいえますし、露出補正をしっかり行えれば周囲の明るさが疎らでもカメラが自動的にシャッター速度を決めてくれるともいえるのです。
むずかしそうに見えますが設定さえしてみれば撮影は簡単です。絞りのことなどもわかっていくと思います。
ぜひおすすめしたいモードのひとつです。
コメント