みなさんこんばんは。
ディズニーシーの夜のショー「ファンタズミック!」撮影のおはなしをしたいだらだらくまです。
ディズニーシーの夜の海を彩る壮大なショーです。
2011年から行われているショーですが2020年3月で終了となってしまいます。
メディテレーニアンハーバー全体をつかうショーです。
スピーカーから流れる音楽と光で大きな空間ができあがります。
見るだけでも楽しいショーですが、撮影することも楽しいです。
もちろん夜であることや望遠レンズが必要なことで難易度は上がりますがなるべくよく撮影できる方法を解説してみたいと思います。
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夜のハーバーショーの撮影
夜のハーバーショーの撮影はとてもむずかしいです。
撮影の技術があっても昼間のようによく撮れるとは限りません。
昼間のハーバーショーでも撮影はむずかしいくらいです。
しかもハーバー前の陸地ではなく水上のため望遠レンズが必須です。
望遠になるほど手ぶれしやすいためシャッター速度を速くします。
昼間でもISO感度は800以上を使うこともあります。
それが夜になるとISO感度ももっと上げる必要がありますし、大きくあげてもシャッター速度が遅くなってしまうことが多いです。
照明が明るい時などに撮影することになります。
夜の撮影で長い望遠レンズが必要なことから手ぶれや被写体ぶれの失敗写真も多くその中からよく撮影できた写真を探すと考えていいと思います。
寒さに耐えながら待つよ
かぜひかないようにね
CANON EOS 1D MarkⅣ + EF1.4x(1.4倍エクステンダー) + SIGMA APO100-300 F4 EX DG HSM
ISO4000 F5.6 1/160秒 フラッシュ非発光 フルサイズ換算546mm
ファンタズミック!のクラリス
撮影場所
ファンタズミック!はメディテレーニアンハーバーの水上全体で行われます。
ストーリーを楽しみ全体を見たい場合はメディテレーニアンハーバーのミッキー広場になります。
撮影したいハットの上にあらわれるミッキーマウスやドラゴンはどこでしょう。
ハットはリドアイル付近、ドラゴンはフォートレスエクスプロレーションに近い場所です。
撮影するにはミッキー広場からはとても遠いです。
おすすめは「3.5」と呼ばれる場所です。
ハーバーの場所は番号で呼ばれることがあり以前行われていたハーバーショー「ポルトパラディーゾ・ウォーターカーニバル」「レジェンド・オブ・ミシカ」でのキャラクターの上陸地に由来します。
3.5?となりますが3.ミッキー広場と4.リドアイルの間の坂の場所を数字も間をとって3.5といわれます。
ここはハットの上のミッキーにも近く、遠くても大きなドラゴンも撮影できるとても良い場所です。
ほかにも名前があるのかな?
パージが出てくるアクアダクトブリッジは0番だよ
メディテレーニアンハーバー
3.5は3と4の間の坂です
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撮影方法
近い3.5からハットの上のミッキーマウスを全身いっぱいに撮影するにはどれくらいの焦点距離が必要でしょう。
数値だけいうとフルサイズ換算焦点距離1000mm以上必要になります。
少し余白を持たせてミッキーマウスを小さめに撮影するにしても換算焦点距離700mmくらいは必要になります。
わたしが撮影した時のカメラとレンズをご紹介してみます。
レンズ:SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM
エクステンダー:KENKO 1.4倍
これで500mm×エクステンダー1.4倍×CANON APS-C1.6倍でフルサイズ換算1140mmとなりました。
エクステンダー1.4倍を入れることでF値が1EV(1段)落ちますのでF9となります。
最近のカメラは画素数が多くなりトリミングにも十分対応できます。
400mmくらいのレンズをAPS-Cのカメラで使用して後からトリミングでも良い写真になりそうです。
この時はF値がそのまま使用できるためシャッター速度も少し速くできそうです。
機材をそろえるのも大変だね
使いこなすのも大変だよ
CANON EOS KISS X7 + KENKO 1.4エクステンダー + APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM + 580EXⅡ
500mmにするとレンズがさらに伸びます
レンズ構成のひみつ
SIGMAのAPO50-500mm(略)ではF値が6.3です。
CANON のEOS KISS X7では開放F5.6よりも大きい値のレンズはAFができない制約があります。
でも社外のエクステンダーを使用した時はAFが動くことがあります。
合焦精度がどれくらい正確かは保証できませんが合焦サインが出た時にはきちんとピントが合っていました。
実はAPO50-500mmにはCANON純正のエクステンダーは当たってしまい装着できません。そのため試しにKENKOのエクステンダーを使用してみたらAFできてしまったのです。
もちろんAFは迷いやすいですしとても遅いです。
ちょっとした裏技ですね。
通常レンズの開放がF5.6までAFできるね
最近のカメラはF8まで対応できるよ
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測光モードを選ぼう
ファンタズミック!では中央に小さくとらえるミッキーマウスは明るくて周囲の空は真っ暗です。カメラは撮影者の思った通りに明るさを測定できません。もちろんミッキーマウスを適切な明るさで撮影したいですね。
ここで正確な場所の明るさを測るために大切なのは測光モードです。状況にあったモードを選びます。
半オートモードのP,A(Av),S(Tv)ではもちろん明るさを測ることは重要です。それを参考に露出を決めるからですね。マニュアル露出でも同じです。露出バーの0を目安にしたいので正しい明るさが0になった方がいいです。
通常一眼レフは評価測光になっています。これは画面全体を使って明るさを測定する方法です。でもファンタズミック!のミッキーマウスは大きく撮影するのはむずかしいので小さめになってしまいます。
後からミッキーマウスの部分を切り取るとしても適正な明るさで写っていないと失敗写真になってしまいますね。
ここで使用するのは「スポット測光」です。
周辺の暗さとは関係なく中央のミッキーマウスだけで測光できるからです。
CANONのカメラでは測光できるのはプロ機を除き中央だけになります。
AFのポイントを変えてAFした時に暗い場所で測光しないように注意です。
いつでも光を選べるようにスポット測光だよ
スポット測光は中央でピントを合わせるようにしようね
評価測光では全体を見るため暗いと判断されます
暗い場所を明るくしようとするため明るい場所は明るすぎてしまうことになります
必要な部分だけで測光するようにスポット測光などを選びます
撮影がむずかしい露出
夜のショーのためとても暗いです。キャラクターには照明が当たるためなんとか撮影できるかな?という感じです。
特にミッキーマウスを大きく撮影しようとすると超望遠レンズが必要になり600mmでF6.3くらいになってしまいます。
中には400mm F2.8 や 600mm F4のレンズもありますが、高価なうえに重くて持てません。このあたりの巨大なレンズは考えない方がいいですね。
レンズ:SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM
エクステンダー:KENKO 1.4倍
ファンタズミック!上の機材でわたしが撮影した状態ではISO3200 F9 1/125秒でした。
手ぶれ補正があるとはいえフルサイズ換算1140mmを1/125秒で撮影するのは失敗の方が多くなりそうです。
手ぶれ以外にも被写体は動くため被写体ぶれが確実におこります。
1/125秒で動きものを撮影するのは超望遠レンズでなくてもむずかしいです。
本来はISO6400にしてもいいかと思いましたが、ノイズを気にして失敗が多くてもよいのでISO3200で撮影した中から良い写真を選ぶことにしました。
多少速くできそうです。
CANON EOS KISS X7 + KENKO 1.4エクステンダー + APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM + 580EXⅡ
ISO3200 F6.3 1/50秒 フラッシュ発光 フルサイズ換算112mm
フォートレスエクスプロレーション前のウォータースクリーン
効果はないと思いますがフラッシュは発光していました
CANON EOS KISS X7 + KENKO 1.4エクステンダー + APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM + 580EXⅡ
ISO6400 F8 1/100秒 フラッシュ発光 フルサイズ換算309mm
ショーが進むとウォータースクリーンが倒れてドラゴン(マレフィセント)が登場します
CANON EOS KISS X7 + KENKO 1.4エクステンダー + APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM + 580EXⅡ
ISO3200 F9 1/125秒 弱めにフラッシュ発光 フルサイズ換算1140mm
ドラゴン(マレフィセント)と戦うミッキーマウス
CANON EOS KISS X7 + KENKO 1.4エクステンダー + APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM + 580EXⅡ
ISO3200 F9 1/125秒 弱めにフラッシュ発光 フルサイズ換算1140mm
戦いの後のクリオネミッキーマウス
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フラッシュの使用
先ほどまで超望遠レンズで夜の撮影はむずかしいと書いていましたが実はフラッシュを併用しています。
どうしても明るい部分と暗い部分ができてしまいますのでフラッシュを使用して光を追加しています。
とても距離がありますのでガイドナンバーが大きなフラッシュがいいと思います。
わぁ。失敗しても仕方ない暗さだね
構えをしっかりして遅いシャッター速度でも撮影できるようにがんばろう
ファンタズミック!撮影のまとめ
ファンタズミック!を見るにはどこからでも楽しめますが、ストーリーも楽しみたいならミッキー広場です。
すぐにいっぱいになってしまいますので早い時間からの待ちが必要です。
主役のミッキーマウスを撮影したいのなら距離が近いリドアイルやミッキー広場からコロンブス像に向かう坂道の3.5です。
超望遠レンズを使って撮影するとミッキーマウスも大きく撮影できます。
でも重さと機材の持ち運びが大変です。
APS-Cセンサーのカメラで400mmの高画質なレンズを使って撮影して切り取るのもありだと思います。
切り取って画像が荒くなってしまうと残念ですので最近の画素数が多めのカメラがおすすめです。
もし撮影する時には下調べをしていって現地で待っている時に近くの人に聞いてみるのも良い方法だと思います。
ファンタズミック!を撮影している人たちは本格的な人たちが多いです。
もしかしたら気が合って丁寧に教えてくれるかも。
ファンタズミック!の大切なところはミッキーマウスが自分との戦いを表現しているところです。撮影した写真にこの要素を取り入れられるといいですね。
もし上手に撮影できなかったとしてもあきらめずに次にまた挑戦してみましょう。
光と音とストーリーを楽しんでみてください。
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