レンジファインダーカメラの最高峰LEICA M3

M3 前面 0.すべて

みなさんこんばんは。

すばらしいフィルムカメラLEICA M3のおはなしをしたいだらだらくまです。

LEICA M3のご説明はとても緊張します。
M3は1950年代のフィルムカメラです。
大変すばらしいカメラです。
そしてご説明を書いているときにはわくわくしながら書いています。

簡単に言葉だけでは説明しきれないことやLEICAのカメラを知らない方にも興味を持っていただきたいためカメラ自体のご説明も必要だと思いました。

LEICA M3と同じ操作をするカメラは現在では見かけません。
現在のデジタル一眼レフとはちがった機能をおはなししてみたいと思います。

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LEICA M3はM型最高傑作

LEICA(Ernst Leitz)はM型カメラを発売してきています。
M1からM10など継続してMと数字が組み合わされています。途中からはデジタルカメラになりましたが今でもM型ライカは高級品です。

M1からM10と書きましたが実は少し補足が必要です。
M4以降は新しい型になると数字が増えていきましたがM1,M2,M3は違います。

最初に発売されたのはM3です。そこから機能を簡略化したカメラがM1,M2になります。
M2はファインダーの視野率が低くなり35mmのフレームがあります。M3よりもM4以降のM型に近いカメラになっています。
M1にいたっては2重像の距離計もありません。

こんなところもLEICAを知る上では楽しいことだと思います。

LEICA M3 の前面

M3の前面の画像です
各場所をご説明します
M3 前面

1 ファインダー
レンジファインダーといいのぞくとそのままの実像が見えます。
とてもクリアでレンズの明るさには左右されません。
この中には装着するレンズによってブライトフレームという枠が切り替わります。
50mm 90mm 135mmの3種類のフレームを内蔵しています。

とても使いやすいのは50mmレンズでM3は50mmのためにあるといっても過言ではありません。
90mmや135mmではフレームが小さくなりピント合わせもむずかしくなります。

ピント合わせもこのファインダーの中で行うようになっています。

2 採光窓
光を取り込む窓です。
3の項目でご説明する実像と虚像を合わせることで行います。
そのためには光が入らないと虚像を見ることができません。
この窓はピントを合わせる二重像を表示させるための明るさを得る窓となっています。

3 測距窓
この窓から被写体の虚像を得られるようにしています。
ファインダーから直接見えるものが実像でこの測距窓から得られるものを虚像とします。

左右の違う窓から得られた像を使用してピントを合わせる機構となっています。

4 巻き戻しスイッチ
M3はフィルムカメラです。
フィルム1本の撮影が終了するとフィルムを巻き取る必要があります。
フィルムはセットすると固定されますので、巻き取るときにはロックを解除する必要があります。そのロックを解除するスイッチになります。

フィルムはもし巻かないで蓋を開けてしまったらフィルムすべてに光が当たってしまいだめになってしまいます。注意が必要です。

5 フレーム切り替え
このレバーはファインダーに表示されるフレームを変更できます。
50mmのフレームは常時表示されたままですが、90mmフレームでの範囲がみたいときに切り替えて見るためにあります。

6 Mマウント
キャップを外すとM型のマウントがあります。
1950年代でねじ込み式ではなくロック式のバヨネットマウントを採用しました。
レンズにはカメラにブライトフレームを表示させる機能やピント合わせのための爪がついていて
カメラ側のアームを押すようになっています。
とても複雑な機構ですがここがM3やLEICAのカメラの重要な部分となっています。

7 レンズ解除
M型マウントからレンズを外すためのスイッチです。

8 セルフタイマー
三脚使用時などに自分も写る記念写真やぶれを防止するためにシャッターのタイマーを使用します。
タイマーを作動させるレバーになります。

だらだらくま
だらだらくま

昔のカメラみたいな見た目だね

ぺん先生
ぺん先生

うん1950年代のカメラだよ

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LEICA M3 の上面

M3の上面の画像です
M3 上面

9 フィルムカウンター
M3のカウンターもすごいです
-2からスタートし40までのメモリがあります。
フィルムを取り付ける16のスプールをカメラから外すとカウンターが-2にリセットされます。
最後の巻きあげが途中で止まってしまった場合はフィルムをはずした後巻ききって空のシャッターを
切らないとリセットされません。
後に発売されたM2,M1は手動で0に戻すフィルムカウンターです。

10 シャッタースイッチ
13 フィルム巻きあげレバーで巻きあげ次の撮影準備ができたらシャッタースイッチでシャッターを切ります。もちろんピント合わせや露出の設定はカメラとレンズで行います。
中央の穴はネジが切ってあり、ケーブルレリーズというシャッタボタンに触れずにシャッタを切る部品を取り付けられます。

11 シャッター速度ダイヤル
Bバルブからはじまり1秒から1段ずつ速くなります。
1/1000までありいろいろな条件で撮影可能です。
1950年代のカメラとしては高速で高性能ですね。
このころは絞って撮影することが基本で開放F値は夜以外は使われませんでした。
そのため1/1000以上はいらなかったのかもしれません。
日本国内ではF値が明るいレンズをぼけレンズなどといいますが、海外ではF値が明るいレンズをハイスピードレンズといいます。こんなところにもとらえかたの違いがでていますね。

12 巻き戻しノブ
フィルム1本の撮影が終わったらフィルムを巻きあげます。
4 巻き戻しスイッチを右に倒したあとノブを引き上げて回します。
フィルムの本体の部分をパトローネといい、パトローネから引き出されたフィルムを完全に中にしまいます。中央の赤い2つの点は分解や組み付けの時に工具を入れる場所です。

13 フィルム巻きあげレバー
次の撮影を行うためにフィルムを巻きあげます。
ちょうど1枚分引き出すことになり次の撮影ができるようになります。
M3ではダブルストロークとシングルストロークという2つの巻きあげがあります。
ダブルストロークは2回巻きあげの操作をして次の撮影の準備です。
シングルストロークは1回で巻きあげ動作が完了します。
初期型ではダブルストロークで後期型はシングルストロークがみられます。

14 ホットシュー
ホットシューはカメラの撮影補助の部品を取り付ける場所です。
ファインダー、露出計、平行を出すための水準器、フラッシュなどです。
いまのカメラではホットシューは外部のフラッシュのイメージが強いですがフィルム時代はさらにいろいろな機材を取り付ける場所でした。

だらだらくま
だらだらくま

一枚ずつ慎重に撮影だね

ぺん先生
ぺん先生

デジタルカメラとはちがうね

LEICA M3 の背面

M3の背面の画像です
M3 背面

15 裏ぶた
裏蓋はフィルムを装着するときに開けます。
バルナック型のときにはこの裏ぶたがなくフィルム充填も大変でした。
さいしょに18 底ぶたを外してから裏ぶたを上に開けます。
この裏ぶたにはフィルムを押さえる部分がありますが、初期型はガラス、途中から金属に変わっています。ガラスは静電気が発生するため金属に変わったとのことでした。

16 スプール
撮影したフィルムが巻かれていく部品です。
フィルムを充填する際にはさいしょにフィルムの先をはさみます。
フィルムをはさんだ状態で下からスライドしてカメラに取り付けます。
このスプールを外すと9 フィルムカウンターが-2に戻ります。

17 シャッター幕
布の横引きシャッターです。
シャッターを切ると先幕と後幕が動いて撮影が行われます。

18 底ぶた
底ぶたにあるノブを180度ひねり開けることができます。
取り付けの際にはノブと逆側のカメラ側は16 スプールの穴にセットされるようになっていて軸の抑えになっています。
さらにその下に三脚取り付け用のネジが切ってあります。
開けるときは巻き戻しが終わっているか確認が必要です。
そして閉じるときは15 裏ぶたを押さえて取り付けないと裏ぶたが開いたまま取り付けることになりますので注意が必要です。

19 シンクロ接点
裏ぶたが開いていて見えませんがシンクロ接点が2つあります。
左側には⚡︎マークあり何度も発光できるフラッシュを接続します。
右側は💡マークがついていて一回発光するとバルブを交換するフラッシュバルブを接続するときに使います。

だらだらくま
だらだらくま

ファインダーが左側は使いやすいね

ぺん先生
ぺん先生

一眼レフでは真ん中だね

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M3の使い心地

それはとてもとてもすばらしいです。
なめらかですべてがシルキーな操作ができます。

ところで昨今のデジタル一眼レフカメラからくらべると機能が少なすぎると思われる方も多いと思います。

単焦点レンズしかないことや50mm 90mm 135mmしかブライトフレームがないことも疑問だと思います。

そしてピント合わせはMFなうえに中央部分でしか合わせられないという難儀なものです。

これはいまのカメラに慣れた方々はそんな風に思われますが、最高のレンジファインダーや最高のシャッター音であることを知っている人たちはM3が最高のカメラなんです。

とくにブライトフレームは撮影する周囲まで見ることができるのです。
移動してくる被写体や外まで考慮した構図など思い通りに撮影することができてしまうカメラなのです。

M3のファインダー
外枠50mmフレーム 内枠90mmフレーム
M3 ファインダー

だらだらくま
だらだらくま

50mmが基本なんだね

ぺん先生
ぺん先生

さらに望遠は一眼レフにおまかせだよ

まとめ

LEICA M3というカメラは特別です。
いえ、でも普通のカメラでもあります。

歴史やカメラの機能のすばらしさを知っていたら特別だとしか言いようがありません。
もしくはLEICAという名前に満足感もあるでしょう。
このカメラは首からさげているだけでも満足なんです。
ただのアクセサリーとしても有効です。

しかし、カメラとしてはフィルムを充填して巻きあげてシャッターを切ると撮影できる普通のカメラなんです。

この両方が常に心の中にあってすばらしいものでありながら撮影の際に自由に操作できるようにしています。

このカメラはメンテナンスが必要です。
もう部品がないためファインダーはM6などの代用品を使われるそうですが、まだまだメンテナンスは可能です。そして国内にもすごく腕のいい方がいらっしゃいます。
わたしはこの方と決めてメンテナンスに出していますが、メンテナンスを受けられる場所を探すことも必要です。

このカメラを持って歩いていると結構な数のお声がけがあります。
あこがれであるなどその方々にとっても特別なものなんですね。

もしLEICAのカメラに興味がありましたら、ショールームなどをのぞいてみてください。

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