みなさんこんばんは。
今回はデジタル一眼レフで発生するフォーカスシフトというとてもいやな現象についておはなししたいだらだらくまです。
フォーカスシフトとは絞って撮影するとピントの位置がずれるという現象です。
実はこのフォーカスシフトは球面収差にもとづく現象です。
そして現在の一眼レフカメラだからこそ起こる現象です。
気になってしまうと解決策もわからず苦労する現象ですので、
まとめてみたいと思います。
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フォーカスシフト
簡単には絞ることでピントの位置がずれる現象です。
現在の一眼レフカメラではAFは開放状態で行います。
設定をF5.6にしていてもAF時は開放F値いわゆる絞り羽根を開いたままです。
そしてシャッターを切るときに絞り羽根が動いて絞りこまれます。
開放状態でAFしますが、実際に絞ってみるとピントが合う位置がずれてぼやけてしまいます。
単純にフォーカスシフトとは絞りこまれることで光の角度や入る量が変わり開放時とピントの位置が違うことです。
では絞りこんだ状態でAFができればいいのですがそれはできません。
そのためフォーカスシフトにはとても苦労します。
下でもう少しおはなししていきます。
フォーカスシフトの撮影テスト
カメラを三脚に固定し一切カメラに手をふれていません
マニュアルフォーカスでF1.2のときに0ラインにピントを合わせてテスト
EOS UtilityからF値とシャッター速度を変更し
パソコンのソフトからシャッターを切っています
F値が大きくなるにつれてピントが後方に移動していきます
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フォーカスシフト
球面収差の現象でレンズ周辺の光と中心部の光は
別の場所に集まります。
球面収差からの画像
外側の光と真ん中を通った光では収束する場所がちがいます
絞ると中心部を通るためF値が大きい光と表現します
この収束ずれによるフォーカスのずれが今のカメラの機構では起こってくるのです。
フォーカスシフトという言葉の意味としては
絞ることでピントの位置が移動すると認識してください。
ずれちゃうのはやだよ
これからちょっと解説してみるよ
なぜずれるの?
現在の一眼レフのオートフォーカスの機構に問題があります。
一眼レフの操作と動作を表してみます。
撮影のための設定 -> F値の決定 -> ピント合わせ -> シャッターを切る
という流れになります。
読むとその通りと思ってしまいがちですが、この中に隠れた欠点が潜んでいます。
○AFは開放の状態で行われる
○シャッターを切ったときに絞り羽根が一瞬閉まる
これが最大の欠点になっています。
絞り羽根の動作はシャッターを切ったときです
オートフォーカスをしたときとシャッターを切るときで
F値が変わることがわかります
もちろん開放でピント合わせする方が明るく制度も高いです。
そのため50年以上前のフイルムのマニュアルフォーカスの一眼レフ
からこの方法はありました。
でもF1.4でピントを合わせて撮影の時にF2に絞られたら
そのぶんフォーカスが後ろに下がってしまうのです。
これが非常に困ったフォーカスシフトです。
こまっちゃうね
うーん いい方法はないかな
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フォーカスシフトの対策
対策は実はほとんどありません。
ひとつだけあるとしたら絞り込みボタンを押して
絞った状態でマニュアルフォーカスをすることです。
○絞った状態でAFができない
○ライブビューも同じ機構
大きい被写体ならなんとかなるかな
それでもむずかしいよね
F値での対策
ひとつの対策としてF2.8とF5.6で
撮影をするということです。
CANONのカメラはどんなカメラも
オートフォーカスの中央点はF5.6のクロスとF2.8対応の
能力を持っています。
その周辺はF5.6クロスやF5.6ラインの測距点に
なっているカメラがほとんどです。
そのためF2.8に絞って撮影をしたい場合は
中央の測距点を使うとピントのずれは起こりづらくなります。
F5.6で撮影する場合はその周辺の測距点にしましょう。
中央ではF5.6の測距はできません。
F4やF5.6などのレンズならF5.6の測距になるのですが、
F2.8より明るいレンズの場合はF2.8のセンサーを
使用してしまうためです。
正確にはこの考えかたで大丈夫ですが、
F5.6になると被写界深度が深くなるため
中央のF2.8のセンサーでAFしても大丈夫だと思います。
これならF2.8とF5.6なら大丈夫だね
それでももっと小さいF値も使いたいよ
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ほんとうの対策
フォーカスシフトを対策するには限界があります。
とてもよい方法は気にしないことです。
これではちょっと無責任ですね。
わたしの対策方法は開放でしか撮影しません。
わたしの所有しているレンズ
CANON EF50mm F1.2 L USMでは常に起こります。
せっかくF値が明るいレンズを買ったため
その表現を最大限に生かした方が良さそうです。
F1.2ではAF測距F値の限界を超えているため
オートフォーカスを完全に合わせることはむずかしいです。
そのためF1.2のやわらかい表現を楽しもうと思う方法です。
そのためNDフィルターという暗くするフィルターを
用いて撮影しています。
このF1.2での撮影で雰囲気を写すように考えると
今までピントのことやフォーカスシフト の嫌なことが
頭から離れていきます。
もしフォーカスシフトをなるべく対策したいなら
絞った時にどの程度ピントが後退するか知っておいて
ピントが合ったあと少しだけ頭を後ろに移す方法があります。
慣れが必要だね
まとめ
フォーカスシフトの現象と対策を書いてみましたが、
このレンズの写りをどうとらえるかで評価が決まります。
絶対にピントを合わせたいと思い嫌になってしまうこともありますし、
楽しく撮影した中におどろくほどすごい写真があることもあります。
人物の撮影でまつ毛などに的確にピントをあてたい場合などは
別のレンズを選ばれたほうが良いのかと思います。
写真を拡大せずにまわりの雰囲気と人物を同じ空間に写すと
考えたら他のレンズでは味わえない大変よい写真になるはずです。
純正レンズへの安心感はすべて完璧な写真が撮れることではありません。
好みの写真にするためには他のレンズを選ぶ必要も出てきます。
この差は何枚もそのレンズで撮影した写真を見ないと
わからないですね。
フォーカスシフトの知識は必要だと思います。
でも知ったうえで気にせず撮影することにしたほうが楽しそうです。
どうしてもピントを合わせなければならないときに
対策を覚えておきましょう。
考えすぎてはいけないね
写りによってはレンズも選ばなきゃね
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