みなさんこんばんは。
少し古めの望遠レンズのおはなしをしたいだらだらくまです。
わたしが所有しているレンズのなかには古いレンズもあります。そのなかでご紹介したいレンズがあります。
それはTOKINAの『AT-X 828 AF PRO』というレンズです。少し古く1995年ごろ販売のレンズです。
古いレンズなりの欠点はありますが今のレンズにはない楽しさがあり、中古ですのでコストを安くおさえられるという利点もあります。
あまり目に止まらないレンズであることもご紹介したい理由でもあったりします。
それではAT-X 828 AF PROのご紹介です。
CANON EOS 60D に TOKINA AT-X 828 AF PRO を装着
200mmまでの望遠レンズでF2.8固定のため大きく重くなります
ズーム操作をしても全長は変化しません
フォーカスリングの前後操作でAF-MFの切り替えができます
TOKINAはあまり話題に出ないよね
すごくいいレンズがたくさんあるんだよ
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レンズの説明
発売時期は1990年後半のレンズです。このころはまだデジタル一眼レフは少なくレンズはフィルムカメラのためのレンズでした。もちろんデジタル一眼レフに装着して撮影することができます。
レンズ名称からはわかりにくいのですが80-200mmの焦点距離でF2.8通しのレンズです。約13万円くらいのレンズでした。古いとはいえ高級レンズですね。
メーカー | TOKINA(トキナー) |
---|---|
レンズ名 | AT-X 828 AF PRO |
焦点距離 | 80-200mm |
絞り値 | F2.8 |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
手ぶれ補正 | なし |
フィルター径 | 77mm |
最大径×長さ | 84×184mm |
重量 | 1,350g |
いいなと思ったらネットで調査だね
実際に写りは確認しておいたほうがいいね
AT-X 828 AF PROの良い点
○ 80-200mm F2.8という能力
○ MFがとてもしやすい
○ とてもよい描写力
F2.8で200mmまでズームできるのはうれしいです。
TOKINAのレンズはPROがつくとピントリングを前後することでAFとMFの切り替えができます。この世代はレンズにAF-MFの切り替えスイッチもありますので両方操作することで切り替えができます。ワンタッチフォーカスクラッチという名称で呼ばれています。
古いレンズのため今のレンズとは写りは違うと思いますが描写力はとても高いです。
写真を見せたらどうやって加工したの?ってきかれたよ
それくらい現代のレンズとは違う写りをしてくれるね
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AT-X 828 AF PROの注意点
○ AFの音が大きくて遅い
○ 中古品の品定めが大変
○ 故障したときは修理してもらえる場所が少ない
中古品の状態や購入後に交渉したら修理してもらえる場所がないなど古いレンズにありがちな欠点があります。動いている間楽しめればいいかなという気持ちで手に入れたほうが楽ですね。
フィルム用の古いレンズのため逆光にはとても弱いです。最近のレンズは逆光に強いため光の向きなどに慣れておかないといけません。
しかし欠点ばかりでなくその状態を利用した楽しみがあります。逆光に弱いのはフレアなどの現象が簡単に出せると考えてみましょう。被写体の周りに光がまとわりつくようなステキな表現もできるレンズです。
もしAFが壊れたらMFでがんばるよ
それくらいの気持ちが大切だね
技術のTOKINA
昔のレンズメーカーは純正レンズに手が届かない人のために安くてなるべく写りが良いレンズを作成していたようです。そんな制約はありつつもメーカーにはすごい技術者がいて純正にはないレンズを開発したり、あっという間にレンズを設計したりできたようです。レンズメーカーが意図する写りを世の中に理解されなかったものもあるようですね。
現在は終了してしまったサイトですがTOKINAのPIC TAVERNにも開発秘話や苦悩や失敗談が載っていました。正直に言えるのがすごいと思います。
いろいろな古いレンズも使用しますがTOKINAのレンズは写りがとてもよくてとても楽しいレンズです。このまま現在のレンズとして再開発されたらさらに評価されるのではないかと思ったりします。
フランスのメーカーAngenieuxのレンズのOEM生産を行なっていたことはTOKINAフリークの間では有名です。
純正レンズよりも写りがいいレンズもあるよね
撮影のしかたでも大きく変わるよ
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写真
パレード Happiness Is Hereのティンカーベル
CANON EOS 1D X と TOKINA AT-X 828 AF PRO で撮影
ISO400 F5.6 1/500秒 ハイスピードシンクロ発光
ティンカーベル 目などでわかるように解像度がとても高いです。斜めからの光が強かったためフラッシュを発光しています。高速シャッターでも対応可能なハイスピードシンクロを使用しています。
パレード Frozen Fantasyのアナ
CANON EOS 1D X と TOKINA AT-X 828 AF PRO で撮影
ISO800 F2.8 1/500秒 ハイスピードシンクロ発光
アナと雪の撮影 レンズの絞りの設定が開放F値でもすごい解像力です。
マーメイドラグーンのお城
CANON EOS 6D と TOKINA AT-X 828 AF PRO で撮影
ISO200 F5.6 1/400秒 ハイスピードシンクロ発光
加工はしておりませんがコントラストは低めに撮影されます。しかし解像度はとてもたかく細かい場所も正確に記録されています。
とてもかわいく写るね
コントラストや光の影響だね
古いレンズの楽しみ方
古いレンズの中には世代が古いためあまり写真がきれいに写らないものがあります。そのようなレンズは興味がない限りは手出ししないほうが良いと思います。
今回ご紹介のAT-X 828 AF PROはとても写りが良いレンズです。この写りの良さをしっかりと出すために表現を加えていきたいです。
現在の逆光などに強くなりくっきりとした写りのレンズとは異なる特色を持っています。解像度が高いのにやさしい写真となります。光の向きにより写真にも大きな変化が見られます。現在のレンズはどんなときでも同じように写る感じですのでAT-X 828 AF PROは多種多様な表現をしてくれる思ってもいない感動があらわれるレンズです。
例えば逆光時に撮影するとすべてが白やオレンジ色に染まってしまいます。これはフィルムカメラ用のレンズのためレンズコーティングがほとんどないからです。なぜコーティングがないとこんなことになるのか、フィルムでは問題なかったのかは今回は割愛しますがフィルムカメラ用のレンズをデジタルカメラに使用すると起こりやすいことだけ覚えておいてください。
光が均一化したところはとてもコントラストが高く移ります。また光を斜めに取り込んだ場合は被写体のまわりに光を帯びたような写真が撮れます。この特色を活用して現代のレンズでは表現できないことを取り入れるのが古いレンズの楽しみです。
写真は光だね
名言だよ
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まとめ
カメラの歴史はとても古くカメラやレンズメーカーも70年以上の歴史を持つところも多いです。その歴史の中で進化してきて今があるのですが、発展途上中のレンズのほうが思ったとおりの写真が撮れることもあるのです。
カメラや撮影を楽しむにもコストがかかります。最新の高性能レンズを購入するにはお金が足りないこともありますね。もし買えても生活を圧迫するようでは間違えた趣味になってしまいます。
しかし世代が古いレンズなら当時の高性能レンズを楽しむことができます。現代のレンズ以上に完璧なレンズとはいえませんが、表現の幅によっては現在のレンズを超える写真を撮ることができます。
今は昔のフィルムと違いデジタルです。何度も撮り直しができますし失敗を経験するのも良い写真につながります。
逆光にはとても弱く状況によっては失敗写真だらけになってしまうレンズですが、あきらめずにこのレンズの写りを表現できるまでがんばれるならおすすめできるレンズです。
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