みなさんこんばんは。
とってもかわいいフィルムの一眼レフカメラをご紹介したいだらだらくまです。
ご紹介したいのは「EXA 1C」というカメラです。
このカメラの特徴はいくつもあります。そのなかでいちばんご紹介したい特徴が軽くてコンパクトということです。
最近のデジタル一眼になってからはセンサーサイズが小さくレンズもコンパクトな機種まででてきました。しかしフルサイズカメラはコンパクトとはいえないカメラばかりです。
わたしのカメラの最良の条件は軽量コンパクトです。これだけで撮影する枚数が増えます。この軽量コンパクトな一眼レフカメラをご紹介していきたいと思います。
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ihagee EXA 1C
ihageeという会社のカメラです。1912年にドイツにつくられたカメラの会社でとても長い歴史があります。エキサクタというカメラが有名でレンズもエキサクタマウントというものであり昔の日本のカメラメーカーも採用していました。東京光学機械とマミヤがそれに当たります。東京光学機械株式会社はいまではTOPCONとして現存しています。
EXA 1CはEXACTA(エキサクタ)というカメラの末裔になります。EXA 1Cの前の機種でEXA 1Bというカメラがありましたが、このカメラからはM42マウントを採用しています。EXA 1BについてはEXA 1Cと形は変わりませんが鉄を多く利用していてEXA 1Cよりも少し重いカメラです。
エキサクタマウントが終盤になっていた時期でしたのでカメラや流通量が多かったM42マウントに移行したのだと思います。
首から下げているだけでもかわいいよね
かもくんにぴったりだよ
ihagee EXA 1C と Angenieux RetroFocus 35mm F2.5 Type R1
50mm以下の焦点距離のレンズが似合うカメラです
黒色ボディはEXA 1Cです
このカメラにはアイレベルファインダーがついています
EXA 1Cの特徴
特徴はいいところから悪いところまでたくさんあります。悪いところもカメラのかわいさや歴史から許せてしまうおもしろいカメラです。いくつか書いていきたいと思います。
○シャッターボタンが左側
○ミラーを利用したシャッター
○シャッター速度は1/175秒まで
○オート絞り対応
○ファインダー交換式
なんとファインダーが交換できます。アイレベルファインダーとウエストレベルファインダーの両方が使えるようになってるのです。さらにこの交換式のファインダーは昔のEXAシリーズにも使用することができます。レンズマウントが変わってしまってもこんなところが引き継がれているところなんですね。今ではファインダーを両方持っている方も少ないのではないかと思います。
○シャッターボタンが左側
まずシャッターボタンはカメラの前面についています。しかも左側です。これはEXAシリーズは初期から左側でそれを継承しているからです。歴史が受け継がれています。
使いやすいかというとそうではありません。カメラ上部の本来シャッターボタンがあってほしい位置にはフィルム巻き取りのボタンがついています。注意が必要ですね。
○ミラーを利用したシャッター
これは特殊なシャッターです。シャッターを切ったときにミラーが上がります。そのミラーが先幕になっています。そして残ったプレートが後から動いて光を遮り後幕シャッターになっています。このシャッターの名前はメタルセクターシャッターといいます。この機構だけでEXA 1Cが自分だけのカメラと思えるほど楽しいです。
○シャッター速度は1/175秒まで
先ほどご説明したメタルセクターシャッターの機構上高速なシャッター速度は出せません。高速になると露出むらがでてしまうのです。そしてシャッター速度は1/175秒までと書きましたがそれはカメラの設定できる数値です。1/175秒ではムラができてしまい、実際は1/125秒までが使用できる限界です。こんなことから大きく絞らないと露出が高くなりがちです。フィルムは必ずISO100を使用するなど工夫が必要です。
○オート絞り対応
簡素化されたおもちゃのような機構のカメラですが、撮影のために必要な機能はすべてそなえています。そのなかにレンズのオート絞りに対応する機構があります。今のカメラのような操作のイメージではありません。レンズには絞りがあり撮影したいところまで絞ると光が入る量が少なくなりピント合わせがしづらくなります。開放でピント合わせが正確ですので開放でピント合わせを行いシャッターを切るときに絞りが作動するといいですよね。レンズにもよりますがレンズにオート機能があるものならEXA 1Cはその動作が可能になっています。
シャッターの動作に興味があるよ
したの写真でご説明だよ
カメラを操作する前の状態
フィルムを巻き上げるとミラーが降りてきます
シャッターを切るとミラーが上がりフィルムに露光します
残った幕が閉じて撮影が終わります
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ゆとりを持って撮影するカメラ
このカメラの撮影方法をみてみたいと思います。ISO100のフィルムがメインでシャッター速度が1/125秒までとなると絞って風景などの撮影をしてみたくなります。
もしくは思いきってISO400のフィルムを使用してみます。絞りはF11そして1/125秒としてみるのもおもしろそうです。
これは「写ルンです」と同じような設定にしています。F11ということはピント合わせも適当にしてみてもほとんどの距離でピントが合います。
パンフォーカスでスナップ撮影です。装着するレンズにもよりますが「写ルンです」のプラスチックレンズよりも写りや表現は良くなりそうですね。
ピントを気にしないで撮影できるのはいいよね
写りはとてもいいはずだよ
とっても大切な注意点
ひとつだけ注意点があります。これを書き忘れると楽しみに購入したEXA 1Cがレンズが取り外しできないカメラに変わってしまうことがあるのです。
このEXA 1CとEXA 1Bはマウントの固定ネジ取り付け部のへこみにより「ある一定のレンズが装着してしまうと外れなくなる」のです。一定のレンズには装着時に押さえつけられる突起があります。この突起が押されることで絞りのオートとマニュアルが切り替えできるようになっています。この突起がへこみに引っかかってしまいレンズがまわせなくなってしまうのです。
経験上だめなレンズがいくつかありました。ASAHI OPTのTAKUMARシリーズのレンズです。特に使いやすい35mmF3.5と28mmF3.5は注意が必要です。もしどうしてもこれらのレンズを装着したいときは強いアルミテープなどを広めに突起の上からはって使うようにします。
もし対策せずに一度装着してしまうとレンズを完全に分解するまで外れないと思います。くれぐれもご注意ください。
取れなくなっちゃったらやだよ
もし使いたい時はアルミテープで突起をおさえよう
このネジが付いている場所が少し低くなっています
その場所とASAHI OPTのレンズについている突起が同じ場所です
入ってしまうとレンズを動かすことができません
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カメラの使い方
カメラの使い方はフィルムカメラを使用したことがあるなら簡単です。
フィルムを充填して巻き上げて露出を合わせて撮影するだけです。
でもちょっとだけ注意点があります。
○ シャッター速度は1/125秒まで
○ 露出計はついていない
○ シャッターボタンは左側
○ フィルム充填の時に引き出しすぎに注意
カメラが小さいため引き出しすぎるとフィルムがもったいないです
○ シャッター速度は1/125秒まで
シャッター速度は1/175秒までありますが、ムラなく撮影できるのは1/125秒までです
○ 露出計はついていない
露出計はありません。体感露出か別体の露出系が必要です
○ シャッターボタンは左側
いつも右手で押すシャッターが左側です
ihagee EXA 1C と Angenieux RetroFocus 35mm F2.5 Type R1 で撮影
ISO100 F5.6 1/125秒
トムソーヤ島からも見える鳥の巣と滝です
ihagee EXA 1C と Angenieux RetroFocus 35mm F2.5 Type R1 で撮影
ISO100 F4 1/125秒
ウエスタンランドのキャンプ・ウッドチャック・キッチンの入り口です
この日は雪が降っていて暗い日でした
ihagee EXA 1C と Angenieux RetroFocus 35mm F2.5 Type R1 で撮影
ISO100 F8 1/125秒
ディズニーランドのプラザ 35周年のモニュメントです
ショーの時間になると倒れる仕組みです
まとめ
とってもコンパクトなカメラで撮影するには十分な機能が備わっています。ライカのM3のような絶対に手放せないカメラもありますがこのEXA 1Cもそのカメラのひとつです。広角レンズをつけて撮影に出かけたときには常にニコニコ撮影しています。もしかしたらライカのM3よりも稼働率が高いかもしれません。
このカメラを手に入れるにはオークションや運よく中古カメラ店で手にはいるくらいの出会いしかありません。
もし発見したときにはすぐに手に入れましょう。知っている人にしかわかってもらえませんし癖のあるカメラです。しかし一度手に入れてしまうと二度と手放せなくなるはずです。
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