みなさん、こんにちは
F値で表現を変えることが大好きなだらだらくまです。
今回はレンズの中の絞り羽根とF値のおはなしをしてみたいと思います。
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F値ってなにかな?
レンズの明るさを示す数値です。
F値のFは焦点距離をあらわすFocalからきています。
F値のときは大文字、焦点距離のときはf小文字を使用します。
焦点距離/レンズの開口径で開放F値が決まります。
そのためF値が小さいレンズほど大きくなります。
レンズの中には絞り羽根という多角形の羽根が入っていて
それを操作し光の通り道を操作します。
数値が小さいほど光が多く通り、
数値が大きいほど光の通り道が狭くなり
少しの光がフィルムやセンサーに届く事になります。
F値ってどんな数値であらわすの?
CANON EOS6DのF値設定の画面です
今回はじめて見ました
F1.4 F2.0 F2.8 F4 F5.6 F8 F11 F16
となります。
だんだん数値が大きくなっていきますね。
この数値ひとつの差を『段』『EV』といいます。
ちょっと見た感じでは法則性がないように見えますね。
じつはちゃんとあるんですよ。
これは√2のべき乗の数値なんです。
F1.4 = √2
F2.0 = √2 × √2
F2.8 = 2 × √2
という法則です。
法則はあるんですが、使っていると多くはないので覚えちゃいます。
よく使うのはF2.8からF8くらいまでですね。
数字がばらばらで覚えづらいよ
ひとつおきに倍にした整数になるよ
前の数字に1.4をかけてみてね
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F値を操作するとなにができるの?
① F値が小さいほどふわっとした写真になる
② F値が小さいほど光をたくさん集めることができる
③ F値が小さいほどボケを大きく表現できる
④ F値が大きい(F8くらい)ほどしっかりした写真になる
⑤ F値が大きいほどボケにくくなる
表現としては写真の質とボケになります。
絞り羽根はどんな仕事をしているの?
先ほどはF値を操作した結果を書きました。
ここでは光がどんな制御をされているかを
書いてみますね。
F値をいちばん小さくしたとき(羽根を開いたとき)
明るいレンズほどレンズの口径(光の通路)が広くなります。
この広いときにレンズから入ってきた光は多方向から
入ってきてしまいます。
まっすぐの光だけならいいのですが、斜めから入ってくる光があります。
するとレンズの中で反射してセンサーに届くと
斜めにあたる残念な光になるんですね。
絞ると中央を通る光になるんだね
そうだよ 色の正確性があがるよ
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F値(絞り羽根)を絞ったとき
右 ロシアのレンズ JUPITER 9 85mm F2
手動絞りのため羽根の枚数がとても多いです。
絞り羽根を閉じてくると中央付近だけが光の通り道となり
センサーへはまっすぐに近い光が届きます。
そうすると、いらない光がカットされて
レンズの収差といわれる色ずれや写真が
白っぽくなってしまうフレアが防げるんですね。
このF値を上手に設定してあげることで
とてもよい写真を撮ることができます。
F値をすごく大きくしたときはどうなるの?
単純に暗くなります。だけではありません。
センサーサイズにより異なりますが、
F11くらいからいくつかの現象があらわれます。
○回析現象
○光芒の出現
聞き慣れない言葉ですよね。
○回析現象
絞りを大きくすると羽根を通過したときに後ろ側に
光がまわりこんでしまう現象をいいます。
まわりこんだ光は反射などをまねいて
画質を劣化させてしまいます。
しかたない場合を除き避けたい現象ですね。
○光芒の出現
光芒とは星型のように光が見えることです。
強い点光源があるときに絞りを大きくすると
光の部分が星のように撮影できるんです。
工場の夜景やイルミネーションなどで活用します。
F値を大きくすることを利用して三脚を立てて
ISOを低くし、シャッター速度を遅くして撮影します。
ISOが低いことでF値が大きく回析現象がおきても
光芒も加わりキレイな写真を撮影することができるんです。
これは回析がおきてもしかたない撮影ですね。
光芒は絞り羽根の枚数で光芒の数が変わります。
奇数の場合は羽根の倍数の星になります。
偶数はそのままの数での光芒になります。
どちらが良いかは好みになりますが、
偶数の方がはっきり光芒が見えるため主張しやすいです。
F値は設定により写真に表現が加わります。
最初からカメラに付属するズームレンズでも
いいのですが、ボケやふわっとした表現を
出せてコントロールできるのは
F2.8よりも明るいレンズになります。
ぜひ写真の勉強にF値が明るいレンズを
手に入れてみましょう。
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