東ドイツで作られたPRAKTICA4というフィルムカメラ

PRAKTICA4ボディ 0.すべて

みなさんこんばんは。

古いドイツで作られたフィルムカメラのおはなしをしたいだらだらくまです。

今回おはなししたいカメラはVEB Pentacon の Praktica4というカメラです。ドイツ製のカメラになります。

フィルムカメラはデジタルカメラが主流となった現在では旧式のカメラです。フィルムの世代は非常に長くデジタル主流になる前にも大きく2つの世代に分けられます。
AFができるようになりバッテリーを必要とした現在のカメラとほぼ変わらない操作で撮影することができるカメラと露出計以外には電池が必要なく露出からフィルムの巻き上げまでマニュアル操作のカメラです。

今のデジタルカメラにくらべると手間がかかるフィルムカメラですが、昔の人たちはこのカメラを使用していたことで今でも誰でもできるはずと思うこととフィルムで撮影した写真はとてもうれしくなることからこのサイトではおすすめしています。

一枚ずつ撮影してとてもうれしくなるカメラですのでご紹介していきます。

Pentacon PRAKTICA4ボディ
1台は修理しながら使用しもう一台はストックです
PRAKTICA4ボディ

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メーカーとカメラの発祥

メーカーはVEB Pentacon(ペンタコン)といいます。先につくVEBは国営企業のことをいいます。昔西ドイツと東ドイツにわかれていた時の西ドイツになります。
この時期はもともとドイツが1国だったときにあった企業が左右で分断されたために西ドイツ製と東ドイツ製にわかれ会社名もばらばらになりました。商標名での争いがあり同じカメラを発売するときも名前が違っています。
今はもちろん統一されていますが当時のものには以下の表記があります。

西ドイツ製 Made in Germany
東ドイツ製 Made in G.D.R(German Democratic Republic)

発祥はCarlZeissIkonで由緒あるカメラブランドです。
Pentaconはペンタプリズムとコンタックスを合わせた名前になります。

だらだらくま
だらだらくま

みんなと違うカメラっていいよね

ぺん先生
ぺん先生

声をかけられることもあるよ

ファインダー部にカメラ名PRAKTICA4と記載されています
ペンタプリズム部がとても大きく特徴があります
PRAKTICA4ロゴ

カメラの詳細

カメラのポイントをわかりやすく項目にしてみます。

○ 露出計なし
○ フィルムの巻き上げは上がダイヤルで下がレバー
○ シャッター速度の低速側は同じダイヤルで切り替え操作
○ フィルムカバーが外れる
○ ミラーはクイックリターンではない
○ レリーズボタンは前面
○ シャッター速度は旧基準

見た目ではペンタプリズムに特徴があるカメラです。とても古い世代のカメラのためシャッターを切るとミラーは上がったままになり次に巻き上げるまでファインダーは真っ暗です。

通常操作するカメラ上部にフィルム巻き上げダイヤルがありますが、一枚巻き上げるのにとても時間がかかります。カメラ底部についているレバーならすぐに巻き上げができます。

シャッターを切るレリーズボタンはカメラの前についていてこの形状のカメラの場合はとても押しやすい配置になっています。

だらだらくま
だらだらくま

さいしょは変わったカメラだと思ったよ

ぺん先生
ぺん先生

グリップがないから前の方が押しやすいね

レリーズボタンはカメラの前面にあります
レリーズボタン

フィルムの巻き上げレバーは底部
底部巻き上げレバー

シャッター速度ダイヤル
外側のリングを持ち上げて赤い印を速度に合わせます
赤い数字の低速側を使用するときは内側のダイヤルを赤い印の方に回します
シャッター速度ダイヤル

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レンズはM42マウント

仕様するレンズはM42マウントのレンズです。日本のカメラでも固定式のバヨネットマウントになるまではASAHI PENTAXやFUJICAなどが導入していました。今でも安価に手に入るレンズたちです。

この中には今のレンズでも追いつけないようなすばらしいレンズが数多くあります。

海外製のカメラに日本のレンズというコラボレーションも可能です。もちろんPentaconの発祥のCarlZeissのレンズも数多くありとても高性能なレンズたちです。

日本のレンズでは富岡光学というとても高性能なメーカーのレンズがあります。OEM生産などをしていたため別のメーカー名で発売されているものが多いのですが調べてみるとそのすごさがわかると思います。
富岡光学はYASHICAの傘下でした。のちにYASHICA CONTAXとしてCarlZeissのレンズを製造することになります。

だらだらくま
だらだらくま

M42マウントのレンズはたくさんあるね

ぺん先生
ぺん先生

ロシア製のレンズも楽しいよ

M42マウントのレンズにも絞りオートからマニュアルのみまで種類があります
マニュアルのみのほうが絞り羽根が多くきれいなぼけになります
M42 オールドレンズ

フィルム

モノクロームでもカラーでもどちらでも大丈夫です。最近では一度生産終了になっていまったFUJIFILMのACROSというモノクロームフィルムがACROS2として発売されました。ぜひ使っていただきたいフィルムです。

最初はネガフィルムがいいと思います。

もし設定がわからないと思ったら昼間の日の当たる位置でISO100のフィルムに絞りF8で1/125秒で撮影してみましょう。
Praktica4ではシャッター速度が旧規格のため1/125秒はありませんので1/100でいいと思います。ISO100のフィルムは室内には適しませんので日陰くらいまでにしましょう。日陰の場合はF値をF5.6やF4にしてあげるといいですね。

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フィルムの充填と取り出し

カメラ横のスライドレバーを操作してフィルムカバーを外します。フィルムの先端を巻き上げ部に差し込みます。そしてフィルムパトローネをカメラ側に装着していきます。フィルム上下の四角い穴(パーフォレーション)が巻き上げダイヤルにおさまるように装着します。フィルムが緩んでいてはいけませんので最初にフィルムを引き出すときは少しずつ出してカメラに装着時にもう少し引き出して調整する方がいいですね。

背面のフィルムカバーはレバーのスライドで外れます
シャッター幕

カメラの中

わたしはフィルム巻き上げの枚数のカウントに問題があり分解したことがあります。ほとんどがギアとツメで構成されていてそのまま操作をしてみると機械式の時計のような驚きがありました。

試行錯誤してできたカメラでひとつずつ手組みだったこともありすごく感動するカメラの作りになっています。

今は量産できるように機械で作られたり、軽量化やコスト削減のために強化プラスチック素材などを使っているカメラがほとんどです。この時代の重くて手作りで操作が手に伝わってくる機械に感動を覚えます。

だらだらくま
だらだらくま

ネガフィルムは安心して使えるね

ぺん先生
ぺん先生

ある程度慣れてきたらポジフィルムにも挑戦したいね

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ピント合わせ

このカメラのファインダーは左右にずれるスプリットではなくピントが合うとはっきりと見えるタイプです。とてもみやすいファインダーです。

昔のMFレンズは回転角が大きくファインダーをのぞいてから合わせるよりも被写体までの距離を考えてある程度合わせておくと早く正確に合わせられます。

だらだらくま
だらだらくま

絞って撮影することが多いから少しずれても安心だよ

ぺん先生
ぺん先生

時間をかけてピント合わせをしようね

まとめ

操作に慣れる必要はありますが、露出の基準を知っていると臨機応変に対応できると思います。

昼間の日が当たる場所の露出はISO100 F8 1/125秒と覚えておきましょう。

ネガフィルムは明るい方に強いため少し明るめに撮影すれば大丈夫です。しかしポジフィルムになると正確な露出で撮影しないとまったくダメな写真になってしまいます。その場合は露出計などを利用することになります。

最初はネガフィルムで慣れるといいですね。そのうち違うレンズやフィルムにも興味が湧いてくると思います。フィルムは色合いから表現などそれぞれ違います。変えて撮影できることがフィルムカメラのいいところですね。デジタルカメラではイメージセンサーの交換はできないためレンズとフィルムの組み合わせでも写真が変わる楽しみがあります。

すべて撮影が終わって巻き戻したらカメラ屋さんに持っていきましょう。
現像をしてもらえます。この時印刷してもらってもいいですし、データ保存のために印刷ではなくCD-Rに保管などもしてもらえます。

デジタルカメラの写真はフィルムの写りには勝てないと思うことも多々ありますのでぜひフィルムカメラを使ってみていだだきたいと思います。

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